Ria Blog

貧困の子ども達に充実した生活を送ってもらうことを目標に勉学、生活を送っております。東大や難関大の過去問の研究などもしています😊端的に述べているので、ぜひ見ていただけると幸甚です、、、

【三体】#3 地球の文明を遥かに超える文明に勝利するには?

ある日突然、「地球のもの何使っても良いから、人類を滅亡の危機から救ってくれ」と言われたら、どうしますか?

 

しかもここに条件がつく。敵から目的を悟られないようにするため、あなたの真意は完全に隠されなければならない。よって、あなたが行う行動、発言は全て人類を救うものであると見なし、我々はそれに付き従う。

 

例えば、「この駄菓子屋が好きだから、このお店のもの、土地の権利、店の管理権まで全部買い占めたい」と言えば、買えるんです。「これは人類を救う計画の一部だ」と付け足せば完璧。ただ駄菓子屋が好きで買い占めたいだけでも、人類はそれに従う。そういう状態。

ある意味夢のような状態とも感じられます。「これは人類を救う計画の一部だ」と言えば、ほとんどなんでも叶えられる状態なのですから。

 

『三体』第二巻「黒暗森林」では、そういう存在になった青年が主人公。人類を救うかわりに、なんでも願いを叶えることができるようになります。

 

(『三体』II 黒暗森林 上)

 

実際、この契約は割に合うんですかね。人類を救うという仕事。報酬は、なんでも願いが叶うこと。

 

けれどもこの仕事、一つだけ大きなリスクがある。それは、その契約をした人物の取る行動や発言は全て、「人類を救う計画の一部である」と見なされてしまうこと。「私、人類救うのやめたいです」と言っても、敵を欺くための一手なのだな、と先方には思われてしまうわけです。人類を救う任務に就いたら最後、その存在は仕事を降りることができなくなる。それが唯一のリスクでした。

 

主人公ルオジーには、やる気がなく、計画から降りたいと先方に懇願しますが、時既に遅し。その訴えも敵を欺こうと行動している、と受け取られ逃げられなくなってしまう。

 

ルオジーは自分が人類を救う存在になった理由が分からないので、やる気が出ません。けれども、彼には地球のものを自由に扱う権利が与えられている。そこでルオジー、考え、反抗します。自分の想像上のユートピアを地球上から探し出し用意しろ、と難題を突きつけるのです。また、自分が以前妄想した想像上の理想的な女性を地球上から探し出し呼び寄せろ、とも命令するのです。こう付け加えて。「これは人類を救う計画の一部なのだ」。

 

この『三体』という話、大筋をざっくり説明すると、人類を滅ぼそうとする宇宙人との戦い、です。ただ、この宇宙人の攻め方はいわゆる宇宙映画のような単純なものではない。

 

 

(『三体』第一巻)

 

宇宙人が最初にしたのは、地球を焼き払うことではありません。地球から技術発展の術を奪うことでした。そして、満を持して艦隊を出発させ、地球に到達しようとする。それに抵抗する人類の話。

 

真っ暗闇の中、度の合っていない眼鏡で曇りガラスの向こうを覗いている説明をすると大体こんな感じ。ほとんど説明はできてないです。

 

エヴァンゲリオンが好きな人は絶対はまると思う。

 

智子、三体問題、面壁者、破壁人、恒星型爆発。猜疑連鎖、技術爆発。

 全部、ここに出てくる言葉です。

三体Ⅱ 黒暗森林(下)

三体Ⅱ 黒暗森林(下)